2006-01-01から1年間の記事一覧

「三島由紀夫の沈黙」伊藤勝彦氏著から:江藤淳論

「三島由紀夫」氏のいわゆる割腹自殺:市ヶ谷駐屯地事件について,小林秀雄氏と江藤淳氏が,議論を戦わせているので,それを抜書きしてみる。 昭和46年7月「諸君」誌上。小林 「三島君の悲劇も日本しか起きえないものでしょう。外国人にはなかなかわからない…

悪という名の凡庸

この題名は、私の創作ではない。残念ながら、自分の脳髄から生み出したものではない。 ハンナ・アーレント「イェルサレムのアイヒマン」と言う書物の”副題”である。 ユダヤ人虐殺:アウシュビッツの裁判の記録の書物である。官吏として凡庸であり、また人と…

石原慎太郎と言う虚無の現象

「石原慎太郎猛語録」の中に,おもしろい物があったので,記す。 作家の修行について,P23正直私には文学修行と言うものがないつまり文学を志し,そのために雌伏し修行したと言う経験がない。作家になるためにどうしてもそういうものが,必要だとは思わな…

三島由紀夫の言う武士道について

評論「武士道と軍国主義」に詳しく書いてあったので,備忘として記す。軍国主義は,山県有朋らの軍閥発生から,軍国主義が日本に浸潤して来たと,三島氏は見る。日本の西洋化と共に,軍国主義は始まったとする。そして乃木将軍の死によって,武士道は潰えた…

フェリックス・ガタリ著「闘争機械」より

ドゥルーズ系であり、ミシェル・フーコーの位牌を継ぐ彼は、ハイデガー系列の神亡き神学の垂直的思考:上部思想を峻拒し、リゾームの思想。水平思想:横断面への思考(ガタリの独創である)へと哲学を広げていく。ヘーゲルもしくはニーチェ的な深みへの思想…

朝鮮文化の波及

朝鮮人差別が盛んな澆季の今である。だが差別者は日本文化それも神話の時代。弥生時代以前、韓半島からの渡来人がどれほど日本に渡ってきたのか知らない。また知ろうとしない。狛犬と誰でも知っている神社の守り神。正式名称は高麗犬であり、高麗産を意味し…

カモスモーズ

精神分析医でもあるフランス哲学界の巨匠であるフェリックス・ガタリがドゥルーズとの共著で展開したリゾムームを更に発展させた概念が, このカオスモーズである。さてその内容であるが,リゾームたる潜勢力を,心閾かつ現象面の内奥である地下茎=象徴的で…

「中核派 民主化宣言」を読む

何だやばいやつか? と思い成さんな!参考のまで読んだだけで! 内容は愕然とさせる内容であった。全ては、ウチゲバの話に終始している!刊行されたのは、2000年右派の膨脹が著しく萌芽し始めた頃に、書かれたものであり、 悪名高い小林よしのりの「戦争…

今更ながら、読んだヘイト本「嫌韓流」

ブログに書き込むのも反吐が出る。書くのも穢らわしい「嫌韓流」という言葉。 もう二度と書くまい。古本屋(ブック・オフ)で裸で(カバーなし)で置かれているのを、見て、今更ながら読んでみた。 噂どおりのヘイト本。人種差別本であり、全くの自国中心主…

「募集」と言う名の強制連行

彩流社刊の「募集と言う名の強制連行」を読むと如何に,凄絶を極めているかが,現実の物として 感じらる。在日一世の証言である。蠔学奉氏の証言を中心に纏め上げられている。日本政府が朝鮮半島に行った「土地調査事業」という政策により,多くの自作農が土…

戦後賠償

「朝鮮人強制連行の記録」を読むと、いかに連行者の待遇が凄惨であったかがわかる。 反駁本が、数多く出ているが、結局は、「強制連行」の子孫そのものが「在日」ではない。といっているだけで、「強制連行」の事実を、覆すものではない。「強制連行の神話」…

嫌嫌韓流

めでたいことに「マンガ嫌韓流」の反駁本。 「『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ」がコモンズ社より、来る五月十日に販売になるそうだ。そもそも論拠も示さず、同人誌レベルの乗りで書かれたこの調子こき本。噴飯本など出版されるべきでもなかったのに、バカ…